ダットサン サニー1000

家族を笑顔にする
昭和のファミリーカー

update : 2016.09.25

ある日突然、サニーのオーナーに。

名車にまつわるオーナーの想いや素敵な繋がりを中心に紹介するコラム「LOVING THE CLASSICS」。第4回目は、1966年型のダットサン サニー1000を取材しました。2004年まで販売されたサニーの、最も初期のモデルとなります。

オーナーの城戸さんがこのサニーを手に入れたのは今から17年前のこと。仲良くしていた同じ地域に住む前オーナーさんから、ある日突然、『もしもお前が乗るなら持って帰っていいぞ』と言われたのがきっかけ。83歳とご高齢だった前オーナーさんの元へは、当時でもすでに希少な初期型のサニーを求めて、譲って欲しいと訪れる人が度々いたそうです。にも関わらず前オーナーさんは頑なに首を縦に振らず…「僕に乗って欲しかったのかな?」と城戸さんは笑いながら話していました。譲り受けてからお子さんが産まれるまでの6年間、サニーは城戸さん家族の足として使われていました。しかし、小さい子供が一緒に乗るには厳しいと判断された城戸さんは「息子が大きくなるまで、倉庫でサニーを保管しよう」と決意します。そして去年、サニーは約10年ぶりに公道に復活を果たしたのでした。

僕がそうだったように、息子にも引き継いで欲しいクルマ

そんな城戸さんのサニーにも、ある日、ピンチが訪れます。駐車中にリアガラスを割られ、ハンドルが盗難に遭ったのです。もちろん城戸さんはサニーを元の姿に戻そうとすぐ修理に取り掛かりましたが、古くて希少なクルマ故、同じパーツを見つけるのは困難を極めました。ハンドルはオリジナルのものが見つからず、何とかサニートラックのものを装着。しかし問題はリアガラスでした。あちこちに手を尽くして探したものの見つからず、廃車を検討し出した矢先に、サニーを残したいと願う同士から『東北にあったぞ』という連絡がきたのです。こうしてサニーは、また路上に戻ることが出来ました。「50年前の大衆小型車ですが、高度成長期のモータリゼーションを代表するクルマの1台として、このサニーを是非後世に残していきたい」と語りながら、傍らにいた息子さんに「お前が大きくなったら、乗ってくれるか?」と質問した城戸さん。うん!と大きくうなずいた息子さんに、満面の笑みを浮かべておられました。

取材・文: 平間裕司( Style Wiseman )

ダットサン サニー1000

ダットサン サニー1000

日産自動車が1966年から2004年まで、製造・販売していた大衆小型車。今回の取材車は初代のB10型系(1966年 - 1970年)となる。ボディタイプは順次追加され、当初の2ドアと4ドアセダンから、2ドアクーペ、2ドアライトバン、トラックの計5種類のラインナップとなる。この初代サニー用に開発された直列4気筒の「A型エンジン」は、その後改良を受けつつ30年にわたって作り続けられる傑作エンジンと言われ、トヨタカローラと地位を争う日本の代表的な大衆車として長く愛された。

1960~1969
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